プリンティでは、多くの方からバーコ印刷や盛上げ印刷のお問い合わせ、ご注文をいただいています。
ありがとうございます。
個性的でありたい、記憶に残る名刺でありたいという願いは、営業戦略的にも名刺印刷においてとても重要な要素であると多くの方が考えておられるのだと思います。
3種類の盛上げ印刷
一口に《バーコ印刷》《盛上げ印刷》と言ってもプリンティでは3つの方法を提供していますので、その違いをご説明したいと思います。
1)バーコ印刷活版あるいはオフセット印刷で印刷した直後に、まだインクが乾かない時にバーコ用の樹脂パウダーをインクにかけ、乾いてからインクにくっ付いていない不要な樹脂パウダーを落とした後、熱をかけて樹脂パウダーを溶かす事により印刷部分をつややかなジェルが乗って盛上る様に加工する方法をさしています。
これは、古くから印刷業界では行われている方法です。アメリカのバーコ社がやり始めた印刷方法である事からバーコ印刷と呼ばれているそうです。
仕上がりは広い面積を盛上げる場合はどうしてもでこぼことした感じになります。
しかし、バーコパウダーは下地の印刷インクに張り付いているという意味ではズレということはありません。
プリンティでUV厚盛り印刷とよんでいるものは、シルク印刷でUV硬化インクで印刷して即座に紫外線を当てて硬化させたものです。この方法の特徴は、印刷後の重ね刷り加工でありながらも、ピンポイント・正確な位置で盛り上げることができるということです。そのため、UV厚盛り印刷にUV厚盛り印刷を重ね刷りすることで盛り上げの厚みをより高くする事も可能です。
3)デジタルバーコ印刷プリンティではこの様に呼んでいますが、決して一般性がある呼び方である訳ではありません。一番後発の盛り上げ印刷です。インクジェットでUV硬化インクを印刷する方法です。新しい方法ですから、呼び方の一般性も定まってはいないのです。
最大の特徴は、自動化がかなり可能であるという点です。刷り位置の自動制御が可能ですから後刷り、重ね刷りができます。画像認識と刷り位置の誤差補正の組合せにより印刷を合わせる事が出来ます。その精度は現在100%とはいきませんが、通常使用には耐えるのではないでしょうか。
デジタルバーコ印刷のインク特性はUV厚盛り印刷のインク似ているものと思われます。クリアーインクの透明感は、バーコの刷り上がりが少し黄色味がかっているのに対してシルクのUVインクもデジタルバーコのUVインクも、よりクリアーで透明感があります。
ただ、あくまでも数字があるわけないので石井の印象ですが、シルク印刷のUV硬化インクよりデジタルバーコのUV硬化インクの方が粘度が低く柔らかいのではないでしょうか。その為、加工用紙の自由度がかなり制限されます。インクが染み込みやすい用紙には加工が出来ません。つまり、非塗工紙に盛り上げ加工することは出来ません。最も良好なのは樹脂でコーティングされている用紙です。
バーコ印刷やシルク印刷のUV厚盛り印刷であってもインクが浸み込みやすい非塗工紙への加工は苦手ですが、繊維密度が高い用紙には何とか加工ができます。しかし、デジタルバーコ印刷は、インクジェットによる印刷のためよりサラサラとしたインクを使用する必要があるためか、非塗工紙では盛り上がりません。
しかし、デジタルバーコの利点はオンデマンド印刷に盛上げを加工することができるという点が、他の二つの方法と違う特徴だと思います。
用紙を選ばなければ、フルカラー印刷と盛上げ加工が、少ロットでも割と安価にできる。手軽であるといった点が最大のメリットであると思います。
プリンティの3種類の盛上げ印刷を比較する
3つの方法は、盛上げるという点においては共通ですが、UV厚盛り印刷もデジタルバーコ印刷もUV硬化インクを印刷後に紫外線(UV)を当てることで固まらせるのでインクの性質は似ています。一方、バーコ印刷は高温で溶かし、冷まして固まらせる性質の材料を使いますので全く別物ですので、性質も異なります。